チャームなんだ。

整体に行ったら、背中の深刻な固さに驚かれる。
私、今年カラダもつのかなあ?
整体師の子は、お客のひとりの、不動産仲介王の協力を得て、ただ今二件目の出店を計画中だって。
夢のスケールがいちいちデカい子なので、そういう子は成功者に気に入られるんだろうなあ。
以前私が、本業の他に収入を得ておくにはどうしたら?と問われて、不動産収入(賃貸の貸主のイメージ)を得ておくと良いかもね、と言ったら「ビルとか…」って応えた子だよ。
冗談じゃなくて、本気でそういう発想が出てくる。
ちなみにその子の生年は、辰年で、辰年の中でも「出世竜」と言われる、辰の中でも一番運の強い生まれだよ、と伝える。
干支それぞれが五種に分かれるので、出世竜に生まれるチャンスは六十年に一度。
「そういう縁起かつぎのようなことでも、良い情報の場合は、とってもはげみになります!僕がんばります!」
と喜んでいた。
迷信とか、縁起かつぎとか、占いとか。
それって、チャームみたいなものね、と、ふと思う。
携帯にストラップがついていないより、ついていると、ちょっと嬉しいし、携帯自身も嬉しそうだし。
バッグのチャームも、鍵につけるチャームも、着物の帯にさす、根付飾りも、まったく必要のないものだけど、あればあったで、うきうきするし。
キティにリボンがついていたほうが、かなり嬉しいし。
ポニーの、片耳に、お花飾りつきのミニ帽子がちょこん、となっていたほうがかなり可愛いし。
シュールな状況だが、以前、肉牛コンテストで優勝した牝牛がせりにかけられているニュースを見たとき。
優勝しただけあって、きれいな瞳をしたつやつやの体の牛の女の子は、額の中央に、贈り物のリボン華飾りみたいな、巨大な華リボンをつけて、せりの声がとびかう中で、きょとんとたたずんでいた。
肉になる運命の、あの巨大な華リボンをつけた牝牛の可愛さ、忘れられない。
チャームとか、アクセサリーとか、なくっても困らないし、あっても、本体の本質が変わるわけではないんだけど。
あればあったで嬉しいし、はげみになったりする。
迷信、縁起かつぎ、占いなどは、こころのチャーム。