影と陰

影と陰は、ちがうのだ。
光があると、必ず出来るのが影。光は常に、影を伴う。
陰と光は関係ない。陰は独立している。陰はじぶんの力をもっている。
陰役というのは、表にあらわれない役目ということ。
でも、人間は、光に傾きやすい。
光のほうが、わかりやすい。
光のほうが、評価されやすい。
光がほしい人は、陰のぶぶんはできるかぎり省いて、光に到達しようとする。
陰のぶぶんを育てるより、てっとりばやく光に到達しようとする。
事実上、仕事の形態そのものが陰的という、わたしのような人間もいるとして。
消費のしかたも、陰役指向で考えてみるのも、いいと思う。
たとえば、目だってわかりやすい、華やかで高級な、光のような服より、じぶんの陰役となってくれる服を選ぼう、とすると。
じゃ、陰役になってくれる服って、それはどんなの?と考えてみるとか。
みんなにもじぶんにもわかりやすい、光のような学びかたや、仕事より、じぶんの陰役にも、みんなの陰役にもなれるような、学びや仕事って、どんなの?と考えてみるとか。
世界から、陰が欠けてきている、と思えてならない、今日このごろ。