ストライプ率

知花くららのファッションブック「Forever Basic」で、新たに気がついたことがあった。
ストライプがない。
白シャツは、熱を入れて紹介されているし、ボーダーは頻繁に登場するけれど、ストライプシャツは皆無だ。
もしかして、と思って、ミランダ・カーのスタイルブックを開いてみる。
すると、ミランダも、ボーダーはあるのに、ストライプが皆無。
知花くららミランダ・カーも、たぶんナチュラルタイプだと思うけど、ストライプが似合わないタイプってことなのかな。
一見、似合いそうな気がするんだけど。
グレースタイプと言われるオードリー・ヘップバーンのスタイルブックを開いてみる。
すると、ストライプのパンツは着用しているが、シャツがない。
ただ、ストライプはボーダーより仕立てに技術を要すると聞いたことがあるので、品物自体、1950年代の女物としては一般的じゃなかったかも。
初期のオードリーの写真が多いので、もしかしたらもっと後の時代には、ストライプシャツを着ていたかもしれない。
「いつも二人で」の頃とか。
知花くららミランダ・カーも、モデルの仕事を通して、あらゆるタイプの服を知り尽くした人のはずだから、ここまでストライプが登場しないのは、似合わないアイテムだからのはず。
ストライプって、どんな要素や効果があるんだろう。
ボーダーはカジュアルだけど、ストライプは、着方を崩さなければ、どちらかといえばフォーマルな要素をもたらす気がする。
私の場合、イメージコンサルティングで、グレースタイプにはボーダーはNG、ストライプはOK、と教わって以来、三枚持っていたボーダーのTシャツは、封印。部屋着に転身させることにした。
(ちなみに、チェックもNGである)
コンサルティングを受けるまで、ストライプはほぼ着たことがなかった。
でも着てみたら、縦の線が入るせいか、とたんに輪郭が際立って、「締まる」感じがあって、あれ、似合うのかも、と思った。
現在、手持ちのストライプシャツは、コットンのブルー、リネン100%のブルー、黒のチュニックシャツ、トップスが黒のシャツで下がジャージースカートの異素材コンビワンピース、と4枚並んでいるので、これ以上のストライプ増は阻止しておこう、と自分を戒めている状態。
ボーダーが得意なナチュラルタイプにとって、ストライプが持つ「きちんと感」の要素は、邪魔になるのかな。
考えてみれば、ボーダーとストライプって、造形的に対極だし。
身体から、つかずはなれず、のシルエットが似合うのがグレースタイプだそうだけど、
ナチュラルタイプは、白シャツの着崩し方といい、かっちりよりゆったりめなテーラードジャケットとといい、フルレングス丈のマキシスカートといい、すこし、ゆるっと感が加わったシルエットのほうが似合うのかもしれない。
ボーダーは横への線だから、膨張になって、シルエットに、ゆるっと感をもたらす。
でも、ストライプは、縦に線を区切るから、身体のシルエットに、限定線を入れ込む感じ。
ゆるっと感とは、反対のムーブメントになる。
となると、私にはますます、ボーダーはNGということになるのだけれど。
実は最近、着心地とデザインが気に入ったので、ボーダーだけれど、買ったものが一点あった。
その購買行動には、また理由があったのだけど。
そのお話はまた後日。