オードリー・イン・ローマ

先日、雑誌VANITY FAIRで特集されていた、写真集「AUDREY IN ROME」を書店で見かけて、購入。
オール白黒の写真集だった。
不思議だ、写真の質や選択は、限られた数頁でありながら、VANITY FAIRのほうが優れていたなあ。
この写真集では、オードリーの「夜会巻き」を見ることができる。
スイスに住む前は、ローマに居住していたオードリー。
愛犬のヨークシャーテリア、フェイマスと、ローマの街へ散歩に出かけるオードリーは、上品なワンピースや、ロングコートに身を包み、ヘアスタイルは夜会巻き。
それがとても似合っている。
イメージコンサルティングの先生は、グレースタイプには夜会巻きがおすすめ、と言っていたが、オードリーがそれを実証しているなあ。
しかし。オードリーのローマでのファッションは、変化する。
この写真集では、オードリーの、最初の夫、メル・ファーラーとの結婚生活と、二度目の夫、アンドレア・ドッティとの結婚生活の期間の写真が共存している。
後者の期間のオードリーのファッションって、「無理した感」があるのだ。
オードリーが自分らしくなくなっている期間というか、自分を見失っている期間というか、そんな雰囲気がある。
前者の期間の服装は上品。
後者の期間は、若作り、流行を追っている、上品から遠くなる、という感じの服装になる。
具体的に言うと、前者の期間は夜会巻き、長め丈のスカートやコート。
後者の期間は、カールの入ったショートヘア、ミニ丈のスカートやコート、襟元や袖口にフリル。
これ、最初の夫メルは十二歳年上だったから、オードリーは安心して大人っぽい着こなしができたけれど、二番目の夫のドッティは9歳年下だった、という要因も作用しているのだろうか。
十四年後に、ドッティとも離婚するのだけれど、オードリーのファッション履歴としても、これはもったいない十四年だったなあ、と思う。
ドッティとの結婚期間中の、「無理した感」「自分を見失う感」がなければ、オードリーは、この年代(四十代)におけるグレースタイプらしい着こなしを見せてくれたかもしれないのだ。
オードリーの服装の「無理した感」が、ドッティとの結婚自体に「無理した感」があったことの象徴なのかもしれない。
それにしても、この写真集に収録された写真は、パパラッチによる写真も多いはずだ。
そういう点では、パパラッチの仕事ぶりに感謝したい。パパラッチ、よくぞ撮り残しておいてくれた。