お正月は着物で

今週のお題「私の年末年始」
年始には、過去にやったことがないことをした。着物での外出である。
元旦には着物で初詣。
1月2日も着物で出かけて、日本家屋を使ったカフェでお抹茶と和菓子をいただく。
これができたのは、母の協力が大きい。
母は、呉服屋の娘なのだ。
しかし、生まれてこのかた、私は母の着物姿といえば、冠婚葬祭時の留袖と喪服しか見たことがない。
母の実家である呉服屋へも、行ったことがあるのは小学生まで。
母は、お店の跡を継いだ弟と折り合いが悪く、祖母が亡くなってからは、全く実家に行かなくなったのだ。
ちなみに母は写真館にお嫁入りした。
つまり私は呉服屋の孫であり、写真館の娘である。(その写真館も、今は営業していない)
しかし、こどものころからずっと、着物ともカメラとも積極的に関わりたいという気持ちが持てなかった。
そのあたりの心境の説明は、一筋縄ではいかないので、説明はしないけれど。
友人からは、呉服屋と写真館に関連した環境に育つというのは、一部の男子女子からは垂涎の的のはずだ!と言われている。
何はともあれ、突如、着物に関心を持ち始めた娘に母はいたく喜び、ほぼ40年間使用していなかった所蔵の着物と帯から、私に似合うものを選びだした。
私に似合わないもの、私より母や妹が似合う、と判断したものは、見せるだけで私に試着もさせない徹底した選びっぷりである。
一度もメンテナンスに出していないため、哀れなことにしみやカビが一部発生している着物もあり、その中で母も私もこれは似合う!と非常に気に入った2枚の小紋を、一シーズン着たら処分するつもりで、絹の着物を着る手始めの練習用として、一枚を元旦に、もう一枚を2日に着ることにする。
その他の、カビが発生していない状態のいい着物は、私の自宅内の収納設備(桐のタンスとか)が整うまで、母が預かっておく、とのこと。
なんだか車を持つのに車庫証明がいるのと似ている。
2枚の小紋を着てみると、裄は短めだが、着丈は問題ない。
もらいものと思えば、裄が短めでも我慢できると発見。
帯を結ぶ前までは自力で着たが、帯のほうは、あっというまに母が結んでしまった。さすがである。
実は私、着物で外出先でのトイレにはまだ挑戦できていないので、現在可能な外出時間は3時間以内。
母にそう言ったら「うん、まず着物の状態で自宅のトイレで練習して、使用後の着くずれが直せるようになってからね〜」と納得している。
というわけで、元旦も、2日も、短時間の外出だったが、発見。
お正月に着物で外出というのは、気分がアガるうえに、達成感がある。
これからは、帰省時には一度は着物をきることにしよう。
それと、自宅のクローゼット内を、桐の収納タンスを置ける余裕があるように片づけることが、今年の目標かな。
妙に現実的な目標だけど、私には難関な目標である・・・(汗)。