お太鼓練習中

着物の着付けレッスンで、初心者が教わる最初の帯結びは、たぶん、お太鼓である。
お太鼓結びができれば、たいていの、着物のシチュエーションがカバーできるからだろう。
初心者には、お太鼓よりも半幅帯のほうが簡単だと思うんだけど…。
でも、ふと気づいた。
もしかしてこれは、お太鼓を覚えれば、半幅帯は自力で結べるはず、ということかもしれない、と思う。
ちょっと難しいことのほうを先に覚えて、それより簡単なことの学習をスムーズにする。
もしも、半幅帯を先に覚えてしまったら、それより難しいこと(お太鼓結び)には、よほど意欲的じゃないと手を出さない気がする。
それに加えて、先にお太鼓、次に半幅、という順番で覚え、半幅を覚えた後にお太鼓に戻ると、以前よりお太鼓がうまくなっているような気がする。
前よりうまくなったんじゃな〜い?ワタシ?と自己満足に浸りつつ、画像を母に送ってみる。
すると母からは「背中のシワをもっと取るように」との返答が来る。
思えば、母は「きものを着るとき、背中の部分はシワなくぴったりにしておくのが、着姿がきれいに見える重要なポイント」と教えてくれたが、このポイントを、はっきり名言したきもの本は、意外とない。
ただ着付けの手順として、背中のしわをとるステップが入っている。
生身のメンターを持つことって大切だ。