文化はアクセサリー?

湯山玲子の最新刊「文科系女子という生き方」が、内容が濃くて面白くて、ほぼ一気読み。
とりあえず、感想をちょっと。内容のほんの一部がモト。
「自己ブランディング」とは、自分にどんなタグをつけるか、ということでもある。
その「タグ」に何がしかの「文化」があると、ブランディングとして見栄えがいい。
乱暴なたとえだが、「ギャンブル」「ストーカー」「失業」というタグよりは、「現代美術」「バレエ」「オペラ」「哲学」「ワイン」などというタグがあるほうが見栄えがよい。
かといって、当の人物がタグどおりの知己を持っているというわけではなかったりする。
そのような人々にとって、文化はアクセサリーに等しい。
アクセサリーではなく「文化」を血肉にするには、時間とコストと意欲が必定。
文化といっても、さまざまなジャンルがあるが、それぞれ人によって、あ、これはイケる、これはダメだ、というものがある。
たとえば私の場合は、歌舞伎はイケたが宝塚はだめ。
能はイケたが落語はだめ。
映画はイケたが音楽はだめ。(ただしミュージカル舞台上の音楽はとってもイケる)
という感じかなあ。
美術館という場所自体は好きだけれど、美術そのものに対しては、ムリして分かろうとしている、取り組もうとしているところがある、と自分で感じる。
そのムリした感は、「美術」というアクセサリー欲しさの、虚栄ゆえだったのかもしれない…。
それ以外にも、身をつまされる内容が多々ある書なのだ。
リア充の逃避としての文化ではなく、文化で得たことをリア充のために役立てることを勧めたりとか。
早く先が知りたくて、走るように読んでしまったので、再読予定。
追って、読後の記事が書きたくなる予感まんまん。