きものを着たい女性人口って

10月は、習い事業界の新学期スタートシーズン。
私の妹も、今日から着付け教室の授業をスタートする。
妹は、8月に母の有松絞りの浴衣を着せてもらって食事会に出かけたところ、周囲からベタホメされてすっかり気分が高揚、私も自分できものを着たい!と、がぜん盛り上がって、夏の終わりから着付け教室を物色していたのだ。
5月の連休のときは、おねえちゃん、着物をきるイミってなに〜と聞いていたのにさ。
着付け教室というと、まず無料同然の料金で引き寄せて、高額な上級コースへの進級や、着物や帯の販売促進がついてくる、という噂が絶えない。
妹が申し込んだのは、地元の一大着物問屋街にある問屋店の二階が教室の、1回(二時間)千円×10回の授業・計1万円のコース。
大組織に属している教室ではないし、万が一、着物周りの品を買うことになっても、問屋店で問屋価格で購入できるし、なんといっても母がついているし、たぶんだいじょうぶであろう。
一方私のほうは、ふうん、1回千円かあ、それくらいなら私もきちんと教えてもらってもいいのかも、なんて気持ちが起こっていた。
私が受けた着付けの授業と言えば、一時間半の体験レッスン+二時間の個人レッスン。
レッスン時間が、三時間半と二十時間じゃ、あきらかにちがうんだろうなあ。
と悶々としていたところ、ネット通販で買い物をしたことがある呉服店で開催する着付け教室が、1回(二時間)五百円×10回で10月開講することを発見。
その呉服店は、ネット通販の運営の仕方が良心的だったので、好印象を持っていた。
まず反物の状態で確認してから仕立て申込、あるいはキャンセルができる「反物確認」ができ、ほとんどの商品がお届け後の返品が可能で、返品送料もお店もち。
一定価格以下の着物であれば、なんと仕立てたものでも返品可能だった。
他のネット店舗には、反物をいっさい手にとって確かめることができないまま仕立てを申し込むしかなく(ウェブ上の画像と実物では色やイメージが違っていたりするのに)、当然返品不可能だったり、返品可能とうたいながらも、届いた着物が、ざぶとんのようにたたんだ状態でしつけ糸でくくられていたので、羽織ってみようと思ってしつけ糸を切り、う〜ん私には合わないなあ、返品しよ、と思って説明を見たら、「着物をくくっているしつけ糸を切ったら返品不可」とあり(着物そのもののしつけ糸のことではなく!)、ふつうこんなざぶとん同然のくくられ方で着物が届いたら、みんな顔にあててみる前にざぶとん状態から広げるためにくくられた糸は切るでしょ・・・?と、まるでだまし打ちのような売り方に呆然としたり、「返品送料はお客様負担」の規定に従って返品したところ、「返品する場合は、商品を店舗から送付したときの送料も払ってもらう。420円の送料が振り込まれていないので早く振り込むように」とメールがきて、...ATMから420円を振込みながら、苦くしらけた後味をかみしめたりしたことがあったりしたのに。
でも、この店舗なら、悪質な営業はついてこないだろうと確信があったので、さっそく無料説明会に参加したのが昨夜のこと。
説明会場となる店舗の教室に入ってみて、まずびっくりしたのが、人数の多さだった。
二十人近く来ている。少人数制クラスとあったし、説明会はこれ1回ではないのに。
まもなく始まった説明によると、水木夜のクラスで設定人数が7名×2クラス14名募集のところへ、今120名申し込みが来ているんだって。なので抽選になるとのこと。
私が何より驚いたのは、着物がきたい、着付けを習おう、っていう女性が120名いる、ということだった。しかも、120名というのは水木夜のクラスに対して、であって、日に三つの時間帯で金土日にも開講があるし、説明会はまだこれから開催のものもあるしで、申し込み人数は全体数で行けば、もっといるはず。
この着付け教室の金額のお安さと強引な営業がなさそうな感じが功を奏しての人気だと思うけど。
東京における「きものを着たい女性の人口」って、こんなに多いものだったのか。
つづく。