初・ほぼ日手帳

2015年用として、初めて、ほぼ日手帳を購入してみた。
手帳タイプは1日1頁タイプの「オリジナル」にした。
手帳だから、一年で消費するものと決まっているうえに、本体価格は2,160円と書籍の単行本より高め、それでいて、いまや毎年50万部以上の売上なんだそうだ。
当然、本体を購入するだけでは物足りず、私は手帳カバーも購入。
何十種類もある手帳カバーも、それぞれ価格が異なるが、だいたい本体並の価格。だってセットで購入すると、おまけもついてくるし。
(友人が糸井重里氏を、売り方が上手な人だから、と評していたが、ほんと、そのとおりだわ)
手帳は書籍ではなく文房具だから、出版社じゃなくても作成できるし、書籍購入層に加えて、手帳購入層もとりこめるんだよね。「(紙の)書籍も(紙の)手帳も買わない人」もいるけど。
というわけで、2015年が始まる前に、届いた手帳の中をチェックしてみる。
ほぼ日手帳は、デザインやこだわりの紙質や製本や、付帯して売る手帳カバーの部分をまねできる大企業なら、たくさんあるだろう。
まねのできないオリジナリティな箇所は、ほぼ日のコンテンツからセレクトされた「今日のひとこと」だ。
私が購入したオリジナルタイプは、1日1頁につき「今日のひとこと」が掲載。
「ひとこと」といっても、格言のような雰囲気ではなく、ほぼ日に掲載された対談やエッセイの中のセンテンスが、5行ほどカッティング、トリミングされている。
これらのセレクトや、どの日にどのひとことを掲載するか、の作業を、毎年手帳開発チームがほぼ1年かけて徹底的に打ち合わせていくとのこと。
たしかに、3/11とその前後は、震災に関連したひとことが掲載されていたりする。
職業からいっても、徹底した「ことば好き」が伺える糸井重里氏。
きっと手帳をつくるのも、楽しくってしょうがないよねえ。
読み捨てられていっても仕方がないウェブ上のコンテンツでありながら、こうやって手帳にすることで、ほぼ日のコンテンツを大切に使うことができるし・・・。パッチワークを作り出すような、貴重な布地を大切に再利用するハンドメイドの精神にちょっと通じるものがあるような。
糸井氏の著書「インターネット的」の中で、ウェブが誕生したことで、アイディアの水子供養ができるようになった、と指摘していたのになるほど!と思ったけれど、そこからさらに、水子供養ののち、ウェブ上の水子からリアルなこどもに出産することができるのが、ほぼ日→モノ(手帳など)ということかな。
ほぼ日がやっていることは、時間と労力を少なくして大きな成果を得る考えを持つ人種が嫌うBtoC(ビジネス(企業)対カスタマー(顧客))方式。(BtoB(企業と企業)ではなく)
モノをつくって、モノを売る、というとっても基本的な商売。
モノが生まれるまでには、糸井重里氏という人物そのもの、ほぼ日コンテンツという養分が育つ時間が必要なのだけど。
2015年、使ってみますね、ほぼ日手帳