そうだ、拒否しよう

昨夜、映画館で「パリよ、永遠に」を観ていて。
ヒトラーからパリ破壊命令を受けたドイツ軍の将校が、パリ総領事の説得を受け、最終的にパリは破壊されることなく、美しい街や建造物を失わずにすんだお話。
戦時中の指揮官って、自分がやりたくないことも命令されればやってたわけだなあ、とあたりまえのことを思って、ふと。
しかし、結局この将校は、ヒトラーの命令に従わなかったってことだよね…。
命令に従わない、っていう選択も、あるにはあるんだ。と思う。
そこで、今日、また別の考えを実行した。
ある、危険きまわりない業務が、もしも私にほうられて、当事者たちは手をひく事態になったとき。
昨日までは、その業務をひきうけられなければ退職するか、敵となる人を許さず、味方となる人から力を得ながら業務を受けていくか、という選択をイメージしていた。
でも、今日思いついたのは。
業務拒否という選択も、あるのかも。
すべての業務を拒否するわけではなく、ある特定の業務の拒否だけど。
それでも業務拒否は業務拒否だから、ヘタしたら解雇だ。
でも、私の中で、どうしてもこの業務は、受け入れられない。
とにかく、なんでもア○パッドでつくるのが先端的と信じる世代が、素人がつくる怖さそのままに、社内のシステム部の反対を押し切って、未知の開発会社を使ってつくった、給与申請システム。
業務系システムには、それにふさわしいフレームがあって、給与申請や給与計算業務には、ア○パッドのアプリは、どう考えても、ふさわしいフレームじゃない…ということが、わからない。
社内のシステム部の反対を押し切ったから、システム部はサポートから手をひいている。
これが何を意味するか…機器上のトラブル、プログラム上のトラブルに見舞われたとき、社内のバックアップが得られない。
力量と信頼度が未知な開発会社とともに、担当者がひとりで、トラブルに対峙しなくてはならない。
対象は、給与申請から振込みデータ作成にいたるシステム。約定の振込み日に給与を振り込めなければ、その会社の社会的信用は破滅だ。
画面スクロールで給与申請内容チェックなんて、誰だって、盲目的チェックになる、とんでもない!絶対反対、としてきた人々の中に私もいた。
なぜか、その私に今後は後処理を、ほうりなげていくつもりの、ア○パッドを信じる人たち。
この業務、私はどうしても、引き受けられない。そして、他の誰かにも、引き受けさせるべきではない。
業務拒否をするつもりだ、ってことも、誰かに伝えてみたほうがいいのかな。(友人の助言に従い)
伝えるとしたら、今の直属の上司だわ。(来月からはそうじゃなくなるけど)
私との間柄は完璧に仕事モード、情は抜き、というタイプの上司なので、このことを伝えても、つきはなされるだけかもしれない、とは思った。
ただ、もしかしたら今の上司は、私に、例の業務がなげられようとしてるってことを、知らない可能性がある、と感じていた。
そこで、きちんと説明したかったので、メールを綴って伝える。
来月から、例の業務が、私にまるごと投げられる可能性がある、その業務の命令を受けたとき、私は業務拒否をしようと思っている、できれば解雇はされたくないが、処罰も降格も左遷も減給も、私は構わない、この業務はどうしても受けられない、ってことを。
すると上司からの返事は。
私に例の業務がなげられようとしているってことを、自分はまったく聞かされていない。
あの業務は、私が思っているのと同様の理由で、引き受けられない業務であって、だから開始前も開始後も反対してきたし、自分の課での、引き受けを拒否してきた。
だから、もしなげられたときには、業務拒否をしていい。
いいんですか?
それは、そうなったときに、味方になってくれるってこと…? もう上司と部下じゃなくなるのに。
まあ、本当にそのときになってみなければ、わからないけれどさ。解雇の可能性をはらむことをしようとしているのだし。
ちょっとだけ元気がでたけれど、やっぱり精神的には休まらない、そのときまでは。仕事の山を前にしているのに、心の不安とも戦いつつ。