梅雨がはじまるよ

どくだみの花があちこちに咲き出すと、梅雨がくるなあと実感する。
梅雨ならでは、梅雨のいいところって、なんだろう??
梅雨どきの代表的な食べ物や行事があるわけでもなし。
むしろ、食べ物は痛みやすいし、行事は天候に開催がはばまれるし。
湿気が増え、気圧が下がるから元気も削がれるし…気圧に弱い私は、寝室にあるマイ気圧計を、毎朝チェックする季節だ。
それでも、梅雨ならではのいいところは、私にとってはふたつだけストックがあって、このふたつがあれば、この先も頑張っていけると思ってる。
ひとつ。
湿気があって、陽射しが減る気候は、肌には凄くいいという点。美肌気候だと思えばいいのだ。
もうひとつは。
かたつむりのシーンの記憶。
ある梅雨の時期、広大な私庭を所有する豪邸の横の道を歩いていたら、腰高くらいの植え込みを囲った石タイルの上でくつろぐ、一匹のかたつむりに遭遇。
それが、絵に描いたような、ちょっと大き目の、立派な、きれいなかたつむりで。
そのかたつむりが、ほぼ静止した状態で、もう、うっとり、していたのだ。
首もつのもゆったり伸ばして、天を仰いで、世界に向かって、うっとりしている感じ。
そのときの天気は、雨がほぼやんで、傘をささなくもいいくらいの、小雨よりもわずかな微雨(なんてあるのか?)が触れてくる昼間。
ああ、この気候、かたつむりにとってはもう、うっとりするくらいの、心地のいい気候なんだ。
しあわせそうなかたつむりの横で、よかったねえ、と共感していた記憶。
梅雨は、かたつむりのしあわせのために必要だと思えばいいのだ。
かたつむりをトレードマークにしているタクシー会社もあるし、かたつむりをキャラマークにしている不動産仲介会社もあるし(家つきだからなあ)、かたつむりは意外と人気者なのかもしれない。
そういえば、消費税8%になったとき、郵便切手送料が80円から82円になるにあたり、売り出された2円切手にデザインされていたうさぎは、可愛いと大評判だったっけ。
また、うさぎっていうところが、ウマいなあ、と思った。速度的なイメージが、郵便配達に似合っていて。
しかし、切手にかたつむりは、採用却下だよな...。