1+1=10

103歳の画家、篠田桃紅氏のエッセイ「103歳になってわかったこと」を読む。
「無駄」の見解が印象的だった。
引用開始〜
人は「用」だけを済ませて生きていると、真実を見落としてしまいます。
無駄にこそ、次のなにかが兆しています。
用を足しているときは、目的を遂行することに気をとらわれていますから、兆しには気がつかないものです。
無駄はとても大事です。無駄が多くならなければだめです。
…無駄遣いというのは、値段が高い安いということではなく、なんとなく買ってしまう行為です。
…時間でもお金でも、用だけをきっちり済ませる人生は、1+1=2の人生です。
無駄のある人生は、1+1を10にも20にもすることができます。
〜引用終了
仕事の場面では、とにかく無駄は大敵に等しいというモードなので、プライベートなら無駄を取り入れていきやすいかも。
いや、すでに私のプライベートって、そもそも無駄なことだらけだけど。
篠田氏による「無駄」の運用方法のコツは。
左脳じゃなく、右脳に従え、って感じかな。
左脳による選択は、理由や根拠を説明できるけれど…右脳の選択には、根拠がない。
「なんとなく」選ぶってことがある。
なんとなく、縁を保ち続ける人もいるし。
別にこの人と会わなくなっても、実質的に何もダメージはない…でも、なぜかこの人とは繋がっていたほうがいい、という選択。
それは、「用」ではなく「無駄」な縁かもしれない。
しかし、1+1=10や20になる可能性も、あながち、否めない。
人との縁もそうだし、「やること」も、そう。
左脳は、根拠がない!って騒いでいるけど、右脳がやりたがっているんだから、やっとけば?ってことだね。