いなくならないだけで

5年以上、私の髪のめんどうを見てくれていた美容師さんから、今月末での美容院閉店を告げられたのが二ヶ月前。
(美容師さんひとりでやっている店だったので、美容師さんが辞める=閉店となるのだ)
二ヶ月間、哀しくて哀しくて、先週、今回のカットが最後か・・・と訪ねたら。
閉店後にお客さんを紹介しようと思っていた、かつての勤務店で、きゅうきょ自分も勤務することになったって。
お店は変わるけど、美容師さんとお別れせずにすむということ。
うれしいっ♪うれしいっ♪
今度のお店の主人から、お客さんを引き受けるのはかまわないけれど、あなたのお客さんはあなたに髪を切ってもらいたいんだと思うよ、と言われたんだって。
アットホームで、若い美容師をちゃんと育ててくれる店なんです・・・と、美容師さん談。
いなくなると思っていた人が、いなくならない、となったときの幸福感たるや、もう。
いなくならないだけで、周囲の人を幸せにしている場合もあるね。
こいつさえいなくなれば!という場合も多々あると思うが。
ずっと前、先輩が結婚して、こどもが生まれたとき、
お父さんになったからには、長生きしてくださいねっ!と、先輩に申したら、
それ、どういう意味だよ?!といぶかしがられたことがあった。
お父さんであるというだけで、早くにいなくなっちゃいけない人なんですよ、という意味だった。
ちなみに、私の母は私に「元気ならいいわ」と言う。
誰かが、自分のそばからいなくなっても、元気ならいい、と思えるようになったら、オオモノ度数があがるということなのかも。私はまだオオモノではない・・・。