キケンとジミ

「キケン、キツイ、キタナイ」仕事はキラワレル。
(でも「リスク」といいかえると、ちょっとかっこよく響くらしい)
キラワレルまでいかないとしても、「ジミ」な仕事も、それに近くなっているのではないだろうか。
地震に関して、この三日間、私がやっていたことは、とてもジミだった。
被災したお客に、料金の返金をするというもの。
この方にはいくらの返金かを一件一件確認し、一件一件入力し、すぐにご案内していい方かそうでないかを一件一件確認し・・・まちがえてはいけないから、また一件一件確認し・・・
その行程はジミで、美しくもなく、フレッシュでもなく、力強くもない。
やりとげた結果、なにか素敵な成果物や達成物が、あらわれるわけでもない。
美しい衣類や、わくわくするゲームソフトや、壮大なビルや、感謝の言葉や、よろこぶ人の笑顔が、あらわれるわけではない。
絶対に必要な仕事ほど、ジミになってしまう気がするんだけど、たぶん学生が夢見ているのは、あこがれているのは、絶対に必要な仕事じゃないんだろうなあ。
社外の人にどんな仕事をしているんですか?と聞かれると、いつも困ってしまう。
ジミな仕事内容を説明しても、まったく面白くないから。
「キケン」が「リスク」になるとちょっとかっこよくなるように、ジミのいいかえ言葉が生まれたとたん、ちょっとかっこよくなったりするんだろうか?