9月2日の日記

昨夕、6時半頃近所を歩いていたら、セミの鳴く声に混じって、すでに、秋の虫の声もする。
ファッション誌が、夏の服装に、秋の装いを少しだけミックスするコーデ、を特集するのって、この感覚なんだな、と連想する。
タンクトップの上にノースリーブのダウンジャケットを羽織るとか、服装は夏なんだけど、足元はブーツ(ムートンブーツって場合も)をあわせるとか、トップスはコットンだけど、スカートはレザーとか。
そこから受ける印象は、無理した感のほうが強くて、そこまで季節の先取りにこだわらなくても、という気がしたんだけど、セミと秋虫の声がミックスするこの季節をファッションに翻訳すると、こうなるわけだね。
その装い、自分が取り入れる気持ちはないのだけど、とりあえず、かごバッグと、トングサンダルは、しまった。
今日、2日は、変な天気。
激しい雨と、晴れが、交互にくる。
自然界も、身体を持っているように、感じることがある。
秋が入り込もうとして、夏が動転している。
そのせいで、自然界の身体が、水分のバランスが崩れるタイプの、風邪をひきおこしているような。
7月の最終週のときは、土用期間でもあって、大地も空気も焼け付くように熱くて、「盛夏」を受け入れたショックで、大地の身体が発熱してしまったようだなと思った。
豪雨の時間帯に、美容院の予約をしたので、外に出る。
傘をさして10歩進んだところで、身体が濡れ始めたので、身支度を変更するために、自宅に逆戻り。
濡れた服で、エアコンにさらされたら、風邪をひく可能性大だ。
防水加工のショートブーツを履いて、レインコートを着た。
そういえば、5月頃、いい値段のする「レインコートっぽくないレインコート」が売り出されていたよなあ。
スプリングコート並みの値段だったけど、売れたのだろうか?
もともと、スプリングコートそのものが、軽く防水加工をしてあるものが多いから、それで事足りるような気がする。
私のレインコートは、三年くらい前に無印良品で3千円くらいで買った、黒のギンガムチェックのものだけど、使用回数は、年に二度くらい。
それでじゅうぶん助かっているし、十分だ。
美容院の最寄り駅についたら、あっけなく「晴れ時間」になっていた。
美容院で髪を切ってもらっているあいだも、窓越しに「豪雨時間」と「晴れ時間」が交代しているのが見える。
今朝近所で、着物で、日傘を差した女性を見ましたよ、大丈夫でしょうかねえ、と美容師さんが話す。
美容院を出たときは、晴れ時間。
歩いているうちに、軽い日射病のように、ぼうっとしてくる。
変な天候だし、先週から、公私ともに落ち込むことが多かったし、昨日のピラティスで筋肉痛が起こっているし、早目の帰宅がいいかも。
帰宅して、おかずを一品つくる。
落ち込むことが続いたときは、とにかく淡々と、何かをこなしていくのがいいだろうと思って、夕食に、自分がつくったことのない料理を100品つくってみよう、と思った。
もともと料理が苦手なので、つくったことのない料理なんて、山のようにある。
ちょうどいい料理本を見つけたので、そこから作っている。
まだ10品くらいだけど。
完璧をめざさない方針でつくっていくと、なんとか作りつづけることができる。
レシピに100%従わないで、いいことにしちゃうのだ。
たとえば、レシピには、バジルの葉とあるんだけど、スイートバジルの葉や、瓶詰めのバジルペーストで代用したり、豆腐と青梗菜の丼のレシピの場合は、ちょうどえのきだけが半袋残っているから、青梗菜の代わりにえのきだけにしちゃうとか。
そんなふうにして、つくっていくと、あまり失敗することなく、気に入ったレシピは、リピートして作るという場合も、出てきていた。
しかし。今日つくった料理は、もう二度とつくらなくていいや、と思った。
二十代のころ、なすの素揚げを作ったとき、あまりにも美味しくて感動したのに、なすの油の吸収率やすさまじく、食後に胃痛を起こすことになった。
以来、揚げ物はつくっていないし、外食も、揚げ物をメインにしたものは、避けている。
そんな自分が、トライしてみた揚げ物メニュー。
やはり、だめだった。
まず、れんこんに片栗粉をまぶして、揚げる。
少しだけ、でもふだん通常の炒め物などに使う油よりは、ずっと大目の油をいれて、れんこんをひとつ落としてみると、どんどん油が吸収されて、れんこんの体内に油が消えていくのを目の当たりにする。
世の中で提供されている揚げ物って、どれだけの油を吸い込んじゃってるんだろ?
揚げている間だけで、ネガティブな気分になってしまったからには、美味しく食べられるはずがない。
(せっかく作ったので、完食したけど。幸い、今回は胃痛も出ていないけど。)
今後、揚げ物のレシピにトライするときは、炒め物にアレンジしちゃうことに決意。
食後、読みかけの内田樹の著書を読みながら、うつらうつら。
内田樹先生は、同じ内容を、さまざまな著書で繰り返し、でも語り方を変えて、語っている。
つかめなかった内容が、ちがう著書を読み重ねていくことで、理解ができたり、深まってきたりする。
著書「呪いの時代」を読んだとき、そうだ、通りすがりの「○ス」という言葉も、呪いの言葉なのだ!と気がつき、では、その呪いに対抗する「祝福」とは?が、まだつかめなくて、解けない宿題のようになっていて、他の著書を読んでいくうちに、解くヒントをもらえるような気がしている。
読書をしながらうつらうつら、が、昼寝(夕寝)となり、気がつくと午後6時。
来週用の食材を買いにいっておこうかな、と思い、例の料理本をチェックして、来週つくるレシピを選び、買い入れ材料をチェック。
来週末は、友達が遊びに来るので、平日の夜を使って、じょじょに来客用の片付けと掃除をしていかないと。
外に出ると、ほんのり雨粒。雨、しつこい。
たぶん、「秋」をとりこみおわったのかもしれない。
まだまだ気温は高そうだけど、確実に、季節の体内に秋が入って、ひそんで、待っている。
自分の出番を。
さて買い物。
オクラ、やまいも、スイートバジルごぼう、たまねぎ、えのきだけ、ゆずこしょう、りんご酢、ケチャップ。
夏を惜しむように、夏らしい食材(オクラとやまいも)を使ったレシピを、かけこみで入れてしまった。
種無し巨峰が、さらに低い価格になっていたので、これも購入。
二ヶ月前の半値になっているんだもの。
ここ数年、ぶどうは種無しタイプばかり買っている。
私はぶどうは皮付きのまま食べるのが好きなので、そうなると、ほうばるときに「種無し」であることの安心感と開放感といったら、ないんだよね。
レジに並んでいると、私のすぐ前のお客は老齢の女性で、レジを打っている店員さんに、とりとめなく話しかけているようす。
私の次のお客は、白人の夫婦。何を買ったのかな、なんて思ってしまう。
帰宅して、「王女の男」を見ながら、この日記を書き始めたところで、生理が始まっていることに気がつく。
日射病みたいに体調が変だった理由のメインは、これだったか。外出の用事を極力抑えて正解だった。
身体の声を聞くようにしないと。
日記を書きながら、ローカーボのベーグルを食べる。
ヌッカパンというメーカーのものだけど、妹が教えてくれて、私もすっかり気に入ってしまった。
そのうち、このことも書こう。
記載内容が、現時点まで追いついた。
日記はここまで。