先週のセンテンス

先週出逢った、印象的だったセンテンスを、引用。
「服も、本当にシーズン毎に新しい形を見せなくてはならないのかと考えたりします。私が服をつくるキーにしている着物やチマチョゴリは、形がほとんど変わらないのに、着る人が違うと別ものに見える。丈のわずかな長さや仕立てで見え方が変わるんです。自分のものにできて着ている人には、美しい精神を感じます。
―おしゃれってなんでしょう。
こだわりを持って着る、そのひとことに尽きますね。自分でこだわって着ているなら、なんだっていいんです。スパッツが好きで、20歳からン十年もずっとはいているって言う人、それもOKです。ファッションは”表現”です。雑誌や映画などの映像、音楽など映し出されるものを鵜呑みにすることに疑問を感じます。
でもどうやって、自分のものにするのか、トレーニングはどうすればいいのかと考えると、それもまた自分への問いかけから始まるのですね。
なぜ私はそれが好きなのかって。」
→雑誌「ku:nel」の別冊「着る?②」「ソニア パークが考える美しいもの。」より
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ソニア パークの語り口は、文面からだけだけど、アグレッシブというより静かな感じ。
ファッションは、自分への問いかけから始まる、トレーニングというのも、なんだか静謐な行為のような響き。
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「Be honest about your lifestyle,and buy only what you love.
You should be able to find pieces that you love and that complement how you live.
Wear what you love and what makes you feel good.
Don't buy something because your friend is wearing it.
Buy clothes that feel like your best friend when you put them on.
自分のライフスタイルに正直になって、自分が愛するものだけを買うこと。
自分が好きなもの、自分の生き方を補ってくれる(ひきたててくれる)ものを見つけること。
自分が好きなもの、自分を心地よくさせてくれるものを着ること。
友達がそれを着ているからという理由で買わないこと。
それを着たとき、親友のように感じる服を買うこと。」
→雑誌「BAZAR」”PLAN YOUR PERFECT WARDROBE"
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この記事に遭遇したとき「BAZAR」って知的なファッション雑誌なのかも、と感じた。
ちなみにヒッチコックの「裏窓」のラストシーン、赤いシャツにデニムというスタイルのグレース・ケリーが盗み見ていたのも「BAZAR」だった気がする。
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「These dresses should look structured,as though they could stand on their own.
このドレスは構築的に見せる服。ドレスが自分で立っているかのように。」
→雑誌「In Style」ルイヴィトンの黄色と白のケージ模様(ダイヤグラムみたいな感じ)のストレートタイトなドレスの説明。
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長沢節の、洋服は立体造形であり、立ち姿にこそ映える服、という指摘の通りの、ユニークな表現だなあと思う。
たしかに、まっすぐ立っていないと、せっかくの格子柄がゆがんでしまうドレスだった。
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「私たちは、けっしてモノを探すのではない。
モノの探求を求めるのである。」
→「パスカル・パンセ抄」鹿島茂「断章135 モノの探求の探求」
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私がダイアリーに綴っている内容って、つまりこれである。